いつからだろう。
うまくいかないことがあると、
反射的に「私が悪い」と思うようになったのは。
仕事が続かなかったときも。
人間関係がぎくしゃくしたときも。
ただ疲れて動けなかった日でさえも。
努力が足りない。
根性がない。
甘えているだけ。
誰かに強く言われたわけじゃないのに、
一番きつい言葉を、いつも自分に向けていた。
私は長いあいだ、
「自己否定は当たり前」だと思っていた。
だって、そうやって生きてきたから。
空気を読めないといけない。
迷惑をかけてはいけない。
ちゃんとしていないと嫌われる。
うまくできなければ、どこかで責められる。
だから先に、自分で自分を責めておく。
そうすれば、これ以上傷つかずにすむ。
気づかないうちに、
それが“普通”になっていた。
でも今なら、少しだけ分かる。
あれは性格じゃなかった。
本当にダメだったわけでも、
価値がなかったわけでもない。
ただの「癖」だった。
あの環境で生き延びるために身につけた、
生存反応みたいなものだった。
自分を責めていれば、
周りの怒りは少しやわらぐかもしれない。
自分が悪いことにしておけば、
理由の分からない不安に飲み込まれずにすむ。
そうやって、必死に自分を守っていた。
自己否定が強い人ほど、
本当は誰よりも頑張ってきた人だと思う。
だって、
自分を責め続けながら、
それでも毎日をやり過ごして、
何度も立ち上がってきたんだから。
本当に弱かったら、
とっくに何もかも投げ出している。
それでもここまで生きてきた。
それは、弱さじゃない。
もし今も、
また自分を責めているなら。
その声は、本当にあなたの声ですか?
「私が悪い」と思っていたあの頃のことは、以前の記事『私が悪いは、誰の声だったんだろう』でも書いています。「『私が悪い』は、誰の声だったんだろう」
もしかしたらそれは、
昔の環境が置いていった残響かもしれない。
今すぐ「私は悪くない」と思えなくていい。
でも、
「本当に全部、私のせいだろうか」
その問いを、心のどこかに置いておいてほしい。
責める前に、
一度だけ、立ち止まってみてほしい。
あなたが思っているより、
あなたはずっと、よくやってきた人だから。


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